肌と肌の触れ合い
われわれ日本人には、ハグをする習慣がなく、ハグ=ハードルの高い愛情表現のようにとらえられているように思います。
「毎週火曜日はハグの日」を決めていた、人気ドラマの二人にムズキュンしたのが懐かしいですね・・・♡
あいさつ代わりのハグが新型コロナウィルスの蔓延にもつながったといわれ、当たり前にハグができなくなってしまった欧米諸国の人々は、ハグのない新しい生活様式に慣れてきたのでしょうか・・・?
私は助産師として、ママとベビーの肌と肌の触れ合いが大切だとたくさんのママたちにお伝えしてきました。
「ベビーマッサージ」という言葉も多くのママたちには知られていると思います。
皮膚と脳のつながり
私たちが受精卵から徐々に”人”に近づいていく過程で
脳と皮膚は外胚葉という同じ場所から発生しています。
わかりやすく言うと、
脳と皮膚はもともと同じだった
ということになります。
そこから「脳と皮膚はつながっているよ、皮膚からの刺激は脳に伝わりやすいよ」という風に言われています。
つまり、
肌が気持ちいい = 脳が気持ちいい = 気分がいい・しあわせを感じる・安心する・・
良いことしかない!!
ということになります。
ベビーマッサージを行うことで、ママからもベビーからしあわせホルモンをジャカジャカ溢れさせることができ、「大好き!!」を全身で感じることができるのです。あ~しあわせ♡
しあわせホルモンがたくさん出てきて、幸福感が高く、自分自身や周りの人への愛情を感じやすくなります。
これは『自己肯定感を高められる』ということと同じです。
・・・反対に、
つねる、叩く、ひっかく・・・という痛みや、刺激を感じるものは、脳へ苦痛の信号として伝わり、
痛い、熱い、怖い、嫌、不安…とダメージのあるものとして記憶されます。
そしてそれは、自分を好きになれなかったり、大切に思えない、自信が持てない・・・という悲しい感情につながっていきます。
これは自己肯定感が低い、ということですね・・・
虐待やいじめを受けた子どもたちの中に
自分を愛せない、
大切にできない、
他人のことも大切にできない・・・
となってしまうことがあるのは、これが原因の一つだと思います。
今からだって遅くない!!
「小さい時に、スキンシップをしてこなかったから、自分を愛せない子になってしまう・・・」
ではありません。
「自分が自分を大切にできないのは、親のせいだ!!」
ではありません。
自分を愛せていないかもしれない…愛情を感じにくい人かもしれない…と不安になる必要はありません。少しでもそう思うことがあったなら、それはチャンスでしかありません!!
もっともっと愛情を伝えたい…と思った時から始めていきましょう。
目の前の子どもを優しくタッチすることから始めてください。
頭をなでたり、手をつないでみたり、すこしずつスキンシップを取ってみてください。
はじめはお互い、ぎこちなく、緊張しながらかもしれません。ですが、少しずつ、スキンシップを求めるようになってくると思います。
不安があるとき、イライラしているとき、寂しい時・・・そんな時にスキンシップを取ることで、こころが穏やかになるのを感じることができるようになりますよ。
隣にいる友人と握手をしてみましょう。肩に軽く触れるだけでもいいでしょう。
少しずつ、こころの奥底に潜んでいた本音が顔を出してくれるかもしれません。そして、お互いがよき理解者になれるかもしれません。
スキンシップは他人とではなくてもいいのです。
自分自身とスキンシップを取ることだってできるのです。
自分の手のひらで、自分の頬を優しくタッチしてみてください。
爪を立てず、手のひら同士を優しく組んでみてください。
歩き疲れた足を「お疲れ様~」と言いながら優しくなでてみてください。
自身の肌と肌を通して、少しずつ少しずつしあわせホルモンが増えていき、ちょっとずつちょっとずつ、「自分は大切な存在だ」と、「生まれてきてよかったんだ」と思えるようになってくると思いますよ!!
触れるだけで
スキンシップをすることで、自分自身を、そして他人を
愛することができる
大切にすることができる
「生まれてくれてありがとう」と思える
触れるだけで気持ちよくなるなんて、
触れるだけでしあわせを感じられるなんて、
触れるだけで自己肯定感高められるなんて、
すっごくお得だと思いませんか???
大切な人とふれあって、ハグをして、ジャカジャカのしあわせホルモン、出しまくりましょう♡